相手の話を徹底的に聴くための研修を開催いただきました。ありがとうございました!
このセミナーを受け持つたび、言葉の不思議さをつくづく思うのです。
言葉を操るか、言葉に操られるか
このセミナーを通して常々考えるテーマです。
言葉は非常に便利なツールです。 言葉があるから、私たちはここにないもの、未来や夢についても語り合うことができます。
一方、言葉ですべてを表現しきることはできません。たとえば、今感じていることをそのまま相手に感じて貰うなんてことは、どれだけ言葉を尽くしてもできることではありませんよね。
言葉はほんの部分的なことしか表現できないのです。
また、使った言葉に囚われて、それ以外の選択肢や可能性をまるで無視するということもよく起きます。たとえば、仕事がうまくいかない原因を景気のせいだと言葉にすれば、それ以外の原因に目が向きにくくなる、といったことです。
そんなことが言葉の周辺で起きているなんて、普段、あまり意識することがありませんよね。
思っている以上に私たちは無防備に言葉を遣ってきたのかもしれません。
このセミナーに参加し、朝からいくつもの課題に挑戦いただいた方が「これまで遣っているつもりで、言葉に遣われてきたかも」とおっしゃいました。
課題をこなしていくと、単なる道具としての言葉のしくみが実感されてきます。その影響をどのように受けてきたかもみえてきます。
その瞬間、これまでなぜコミュニケーション上のトラブルが回避できなかったのか、目指すことが実現しなかったのか、そんなことがみえてきます。 まさにそのとき、参加者の皆さんの表情が明るくなるんですよね。大好きな瞬間です!
言葉に操られる側から言葉を操る側へ。 シフトチェンジの第一歩を踏み出してみませんか?